読みました。「明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち」
「明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち」(山田詠美)
悲しみを紛らわすためにお酒を飲む時は、飲まれないように気をつけなくちゃね。…という話ではないです。長男を失ったショックでお母さんがアル中になってしまうのは本当なのだけれど。
大切な人が自分の日常からいなくなる、自分の見ている風景にその人が現れなくなる、でもふとしたときにメールが来るんじゃないか、もしかしたら近くにいるんじゃないかってあるわけないのに思ってしまう。ぽっかり穴が開く、の穴の形は、大切な人の形なのだろうなと思いました。
まるで失恋みたいだけれど、愛するものを失うという意味では失恋も似たようなものかもしれません。
最後のシーンがよかったです。これこそが弔いだなと思いました。