えむ♪のゆきあたりばったり。

30代外資系OLです。4月からワーキングマザー(予定)

みんな平等に年をとる

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画像と本文に関係はありません(たぶん)

 

 火曜日の朝は、30代後半に入った独身女子ミドリちゃん(仮名)のLINEに付き合っていました。彼女の”デートした週末明けの愚痴LINEトークルーム”は、もうここ3年は定例会議化しています。その3年の間に、私を含めた彼女の合コン・婚活仲間は続々と結婚していき、今年来年は出産ラッシュもやってきました。婚活現役時代、合コンでは一番モテていた彼女が独身のまま三十路後半を迎えるとは、知り合った当時ではとても想像できませんでした。

 けれど、5年以上も友達をやっていると、さもありなんというところ。理由はよくある話で、20代の一番モテた時期の基準からほとんど譲歩ができない、少しでも妥協してしまうと”燃え上がるようなときめき”を感じられないから無理、というものです。

  そんな彼女が時折漏らす言葉が、「本当、20代の頃のあの彼と結婚しておけばよかったよ」。後悔は先にも役にも立たないよね…。

 「誰かと一緒にいたいと思うなら、相手のいいところを見るようにしたほうがいいと思う。聞く限りはよさそうな人じゃん。勤務先も良いし、見た目も悪くないし、約束をちゃんと守るし、浮気もしなそうなんでしょ。面白い話をしないなんて、普通だよ。男の話が面白いことなんて滅多にないじゃん。あの、時間と女にルーズな元彼と比較したら、よっぽど人間としてまともだと思う」なんて率直なことも気の置けない女友達として言いますが、何を言ったところで本人が駄目だと思ってるなら仕方ないという諦めはあります。
 彼女の理想とするような完璧な人との縁が絶対にないとも限らないので、そういう人との出会いか、はたまた、彼女の価値観をひっくり返すような相手との出会いが遠からずあることを、友人として願ってます。

 その日の午後、お昼ごはんに炊き込みご飯のおにぎりを食べながら、昔読んだ「彼女の等式」という短編を思い出しました。
 「何かを受け取るときは、相当する何かをこちらからも与えるのが筋ってものだよね。そのバランスが崩れていくと、高望みとか搾取に近づいていくんだろうな」とぼんやりと思いました。
 若いときは、自覚がなくても、その若さに対して時間やコストを提供してもらえていたのでしょう。若さを提供できなくなっても同じだけのものを受け取り続けたいなら、若さではない何かを自分自身に身につけていかないと。
 「20代の頃に、男の人に贅沢させてもらうことが少なくてよかった。幸せのハードルは低いに越したことないね」と、インスタントのお味噌汁をすすってお腹を満たしました。

120%COOOL (幻冬舎文庫)

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 翌日、いつも楽しみにしている経沢香保子さんがDressに書いているコラムを読みました。
 Dressはアラフォー向けの雑誌だけれど、このコラムは20代にも30代の女子にも良いなと思ってます。
 経沢さんはふたりのお子様を育てながら、キャリアでは新しいフィールドを切り開いていく、私の憧れの人のひとり。勝手に、先輩というか、お姉さんのように思っています。

p-dress.jp

 
 そのコラムに、ちょうど、前日に思っていたこととしっくりくるところがありました。

そうだ、人生は経験から成り立つのだ、後戻りなんてしなくていいんだ、若さに魅力があるのでもない、人の魅力とは経験の積み重ねから醸し出される雰囲気なのだと気付いた。だったら苦労も歓迎しよう、毎日、美しい積み重ねをしよう、そう決めた。 

 恋愛、婚活フィールドでは、”若くて市場価値の高いうちに、若さと可愛らしさを武器にして優良物件を捕まえるのが最良”という価値観があります。確かにそれは賢いやり方なんだと思います。
 でも、人生は長く、若さは失われていくもの。若さと可愛らしさで”優良物件を捕まえ”ても、自分自身に他の魅力がなかったら、私だったら、年を重ねるごとに自分が相手にとって不良債権化していくようで悲しい気持ちになりそう。
 若さを武器に優良物件を狩って安泰を得ようというのももちろんありだとは思うし、綺麗なだけじゃなくてさらに賢い子なら若さで惹きつけて捕まえた後、年を重ねる過程で人間的魅力もつけていけると思います。ただ、若さによる魅力を失うスピードは結構速そうなので、補うだけの他の魅力を身につけていくのはなかなか大変そうです。

 なので、もし自分が二十歳の頃に戻るとしたら、たぶん私は、年齢に左右されない経験の積み重ねで磨かれる魅力をつける方向に努力を尽くすと思うのです。だって、その方が息が長くて面白そうだしね!